蛍遊苑は「城下町長府」の景観に調和する建築様式で設計されました。寺社、武家屋敷、土塀などの歴史的建造物とともに風情ある町並みに馴染んだ佇まいの建築物です。
四季折々の変化を感じさせる伝統的な日本庭園を備えています。館内は長府製作所があゆんだ道のりや城下町長府の歴史などを紹介する展示室、様々な用途でご利用できる多目的ホールや和室(茶室)、日本庭園を眺めながらくつろげる喫茶を併設しています。
隣接地に公衆トイレ「城下町かわ屋」を建築し、下関市に寄贈しました。
(2015年2月28日、紺綬褒章受賞)
建築物は「城下町長府」の町にふさわしい伝統的なデザインと現代的な技法で実現しました。
日本庭園はあるがままの自然を意識し、季節感を表現するために、もみじなどの落葉樹中心の作庭になっています。
春はしだれ桜、夏は新緑、秋はもみじ、冬は雪景色と四季折々の表情をお楽しみください。
建築物の最大の特徴は多目的ホール・展示室の天井の梁で、一般流通材を使用し、新しく開発した樹状立体アーチ構造により柱のない大空間を実現しています。
伝統的な和風建築の外観からは想像できない複雑な構造は、最先端の木材加工技術と日本古来の大工技術の融合によって実現しました。